社会不安障害で大学が辛い人へ|中退から10年経った僕が伝えたいこと

人見知り・対人恐怖

どうも、元引きこもりブロガーのサイトウです。
今回は、「社会不安障害で大学が辛い・・・」という人に伝えたいことをまとめました。

「社会不安障害・社交不安障害(SAD)」とは、人と関わる場面で強い不安を覚えてしまう症状です。
いわゆる対人恐怖症ですね。

僕自身、SADになって大学を不登校になり、中退した経験があります。
あれから10年が経ちました。

この記事では、

  • 当時を振り返ってみて思うこと
  • 大学に通い続けるか迷ったときの対処法

を紹介していきます。

「学校を辞めようか迷っている」という方は、ぜひご覧になってみてください!

社会不安障害で大学を中退するまでの経緯

僕がSADの症状に悩み始めたのは、中学生のころです。
みんなから見られてる気がして、人からの視線が異常に怖くなってしまったんです。

高校では、「過敏性腸症候群(ガス型)」を発症。
お腹が鳴りまくるので、静かな授業やテスト中は地獄でした。^^;

なんとか大学に進学したものの、対人恐怖はさらに悪化。
人と話すことはもちろん、「笑うと変に思われるかな」と思って、表情を変えることもできない状態に。

大学にはほとんど行かなくなり、しだいに引きこもりがちになります。

このころになってようやく、「さすがに何かがおかしいぞ」と思って病院に行って、自分が「社会不安障害」という病気だったことを知りました。

通院してもまったくよくならず、食生活は荒れまくり、部屋もゴミ屋敷。
生活を維持することにも限界を感じて、大学を休学して実家に戻ることを決めます。

その後、休学期間が終わっても復学できず、退学することになりました。

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社会不安障害で大学を休学⇒中退したけど後悔はない

大学をやめた後、さらに本格的に引きこもり、結局、引きこもり状態から抜け出すまでに10年かかりました。

「もっとはやく抜け出せたはず」という後悔はあります。

だからこそ、当時の自分と同じような境遇の人に向けて、このブログを書いています。

でも、大学をやめたことで後悔したことは一度もありません。
むしろ、「あのまま卒業していなくてよかった」とさえ思います。

長い引きこもり時代を経て、「自分が本当はどう生きていきたいか」という方向性が見えてきたからです。

振り返ってみると、僕は子供のころから、ずっと自分を押し殺そうとしてきました。
「なんとなく生きづらい」と感じながらも、自分と向き合うことを先送りにしてきた結果、「たまたま大学時代に限界を迎えた」という感じです。

だから、遅かれ早かれ、どこかでつまずいていたと思います。

わりと早い段階でつまずけたことは、不幸中の幸いでした。^^

もちろん、当時は社会のレールから外れることに葛藤はありましたけどね。

でも、どうしても「大学に通い続けたい」とは思えなかったんです。
その本心に従って行動したことは、間違いではありませんでした。

大学はいつだってやめられる

僕自身は、大学をやめてよかったです。
でも、SADで悩む人が、「みんなやめるべき」とは思いません。

大学で、やりたいことや「楽しい」と思える瞬間があれば、ギリギリまで粘ってみてもいいと思います。

やめようと思えば、いつでもやめられます。
今日やめることだってできるわけです。

「いざとなったらやめればいい」と思えると、心が楽になるのではないでしょうか。

「大学をやめたい」と思ったときにやるべきこと3つ

結論を出す前に、いや、結論を出した後でもいいので、ぜひやってほしいことが3つあります。

  • 病院に行く
  • 自分と向き合う時間を作る
  • 大学以外に居場所を作る
僕は大学をやめた当時、この3つのうち1つしか実行しませんでした。
全部に取り組めていたら、僕の人生はもっと早く動き出していたと思います。

それぞれ詳しく見てみましょう!

病院に行く

SADの症状に悩んでいる場合、一度は病院に行っておきましょう。

病院に行ったからといって、よくなるとはかぎりません。
でも、医療のプロにみてもらうことで、現状を客観的に把握することはできます。

「思っていたのとまったく違う病気だった」なんてこともあるかもしれません。

たとえば僕の場合、物忘れがめちゃくちゃ激しくなって、「認知症かも。。。」と思って病院に行ったら、「うつ病」と診断されたことがあります。^^;

これからやるべきことを見定めるためにも、今の状態を確認しておくことが大切です。

自分と向き合う時間を作る

ゆっくり自分と向き合って、

  • 自分は何が好きで何が嫌いなのか
  • 自分は何が得意で何が苦手なのか

自分の向き不向きを把握しておきましょう。

自分を理解する方法としては、「自己分析」がおすすめです。

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SADに悩む人が、自分を理解するメリットは、2つあります。

  • 目的ができる
  • 自分に合った生き方が選べる
目的ができる

自分を理解できると、本当にやりたいことが見えてきます。

これまで大学で学んできたことを「やっぱり続けたい」と思えることもあれば、全然違うことをやってみたくなるかもしれません。
いずれにしても、「これがやりたい」という目的があれば、仮にSADの症状があったとしても続けやすくなるはずです。

逆に言えば、SADの症状に悩んでしまうということは、今やっていることが本当にやりたいことなのか、自分でもわからなくなっている可能性があります。
自分に合った生き方が選べる

自分を理解できると、自分に合った生き方を選べるようになります。
逆に、自分の向き不向きがわからないまま気合で頑張ろうとすると、うまくいかないことが続いて自信を無くしてしまう可能性が高いです。

うまくいかないことが続いて無気力になってしまうことを、心理学の用語で「学習性無力感」といいます。

たとえば僕は、自己分析に取り組んではじめて、自分が内向型だということに気が付きました。
無理に「社交的になろう」とすれば、消耗するのは当然と言えます。^^;

自分に合った生き方を選ぶためには、価値観の幅を広げることも重要です。

  • 本やYouTubeを見てみる
  • 人と関わる機会を増やしてみる
  • 「物は試し」でとりあえずやってみる―

既存の価値観に無理やり合わせるのではなく、あなたに合った価値観を選び取っていきましょう。

大学以外に居場所を作る

大学以外に安心して過ごせる「居場所」を作っていきましょう。

ここでいう居場所とは、「自分はここにいてもいいんだ」と思える場所のことです。

SADに悩む人が居場所を作るメリットは2つあります。

  • 人とのつながりができる
  • 大学にこだわらなくなる
人とのつながりができる

僕自身、10年間引きこもっていて痛感したのが、人との接点を持つことの大切さです。

おすすめ映画:百円の恋」で描かれているように、人とのつながりができると、化学反応が起こって、予想外の出来事が次々に起こります。
逆に人との関わりがなくなると、どんどん内にこもっていって、僕のように引きこもってしまうこともあります。

とはいえ、SADに悩む人にとって、人とのつながりを作るのは簡単ではないはずです。

そこでおすすめなのが、

  • シェアハウス
  • デイケア
  • 当事者会

といった居場所です。

居場所で過ごしていれば、自分から積極的にいかなくても、なんとなく話せるくらいにはなります。

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大学にこだわらなくなる

居場所を作ることで、「何かあったら、またここに戻ってくればいい」と思えるので、強くなれます。

大学の中でうまくなじめないと、まるで「この世の終わり」みたいに絶望的な気持ちになってしまいますよね。^^;

でも、あなたの世界は学校だけではあません。
居場所は、そんな当たり前の事実に気づかせてくれます。

結果的に、「なじめなくても、まあいいか」とか、「大学にこだわる必要はないかな」と思えるようになるはずです。

おわりに

SADがある大学生は、休学や退学という選択肢を持っておいたほうが、気持ちが楽になります。

一度レールから外れてしまうと、将来が不安になってしまうかもしれません。
でも、「出世街道を突き進みたい」とかでなければ、数年のブランクくらい、いくらでもやり直せます。

10年引きこもった僕でも、正社員になるチャンスはあったし、今はフリーランスのWebライターをやったりしながら、のんびり生活できています。

大切なのは、あなた自身の気持ちです。
本当にやりたいことを探るためにも、まずは自分と向き合うことから始めてみましょう。

「やっぱり今の大学に通い続けたい」と思えたら、SADを乗り越えて卒業できる可能性が高いです。
「やっぱりほかのことをやりたい」と思ったとしても、今後のあなたの人生にとっては必ずプラスになるはずなので、結果オーライです。

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ではまた!

 

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