「人見知り」と「人嫌い」の違い|克服しようとしても解決しない理由

人見知り・対人恐怖

どうも、元引きこもりブロガーのサイトウです。
今回は、人見知りや対人恐怖(社会不安障害)に悩む人に向けて、「人が苦手」と感じる本当の理由を解説していきます。

僕自身、対人恐怖をこじらせて引きこもっていた経験があり、人見知りに悩んできました。

この記事では、僕自身の経験を交えながら、

  • 人見知りを克服しようとしても解決しない理由
  • 人見知りの根本的な原因
  • 人見知りとうまく付き合っていく方法

を紹介していきます。

「人との関わりが苦手で辛い」という方は、ぜひご覧になってください。

人見知りを克服しようとしても、なかなか解決しない理由

人見知りを克服する方法としては、

  • 自分から話しかけてみる
  • 人からどう思われても気にしない
  • 自分に自信を持つ

といったことが、よく言われます。

でも、「それができたら苦労しないよ」という方も多いのではないでしょうか?

人見知りが、なかなか克服できない理由は、2つあります。

  • 後味の悪さが残るから
  • 前提が間違っているから

それぞれ詳しく見てみましょう。

後味の悪さが残るから

「克服しなきゃ」という意識があると、どうしても、できないことに注目してしまいます。

  • 自分から話しかけられなかった
  • 人からどう思われるか気にしてしまった
  • なかなか自分に自信が持てない―

その結果、後味の悪さが残ります。
人との関わりで不快感を覚えると、人との関わりを避けるようになります。

ある行動をして不快感を覚えると、その行動を避けるようになることを、心理学の用語で「オペラント条件付け」といいます。
オペラント条件付けは、ヒトだけでなく、サルやイヌ、ネズミなどの哺乳類に備わっている本能的な性質です。

前提が間違っているから

さらに、人は頭の中で、勝手に理由を作り出す性質があります。
本当は、「人と関わるときの不快感が嫌い」なのに、「人が嫌い」と勘違いしてしまうことがあるわけです。

「理由は後付け」ということが、さまざまな実験で科学的に証明されています。
理由というのは、「事実」ではなく、あくまで「可能性の一つ」にすぎません。

「人見知り=人嫌い」とはかぎらないのに、人嫌いを克服しようとしても、克服できないのは当然と言えます。
そもそも出発点が間違っているからです。

「克服できない自分はダメなやつだ」と落ち込んで、「もっと頑張らなきゃいけない」とさらに失敗を重ねて、ますます自信を無くしていく。
こうして、状況がどんどん悪化していってしまう可能性もあります。

人見知りをうまく付き合っていくためには、問題の本質を見極めて、適切な方法を選ぶことが大切です。

人見知りが本当に苦手なのは「他人」ではなく「自分」

人見知りの一番の問題点は、おそらく「自己否定」です。
「人とうまく関われない状態」を、自分で否定するから苦しくなってしまいます。

「理想」と「現実」にギャップがあるということです。

人見知りの自己否定から抜け出す方法は、理想と現実のギャップを埋める作業が必要です。
具体的には、2つの方法が考えられます。

  • 理想を変える:人とうまく関われない自分を受け入れる
  • 現実を変える:人とうまく関われない状態を変える

人見知りの自己否定から抜け出すために大切なこと

「理想と現実のギャップを埋める」という意味では、人見知りを克服する方法としてよくあげられるやり方も、決して間違ってはいません。

  • 自分から話しかけてみる
  • 人からどう思われても気にしない
  • 自分に自信を持つ

でも、一つだけ、ものすごく大事な視点が抜け落ちています。
それは、「人は感情で動く動物である」ということです。

たとえば、「自分から話しかけてみよう」と言われても、「話したい」という感情がなければ、話しかけるのは難しいですよね。
逆に、「この人と○○について話したい」という明確な目的があれば、自然と話しかけられるはずです。

人見知りに悩んでいる人でも、相手や話題によっては楽しく話せることもあると思います。

つまり本当にやるべきなのは、無理やり話しかけようとすることではなく、「話したい」と思える状況を作ることです。
「人からどう思われても気にしないようにしよう」と言い聞かせることではなく、「どう思われてもいいや」と思える知識や経験を身に着けることです。

【心が楽になる】人見知りとうまく付き合う方法

人見知りとうまく付き合うために、まずは理想から変えていくのがおすすめです。

理想を変えずに現実だけ変えようとすると、ただひたすら苦しいからです。
理想を変えると、人との関わりが楽になって、結果的に現実が変わることもあります。

「理想」とは、自分大切にしている「価値観」のこと。
ここでは、価値観を変えていく方法を、3つ紹介します。

  • 自分を理解する
  • 価値観の幅を広げる
  • 人見知りのメリットを知る

自分を理解する

自分に合った価値観を選ぶためには、自分のことを理解する必要があります。

  • 自分は何が好きで何が嫌いなのか
  • 自分はな何が得意で何が苦手なのか
自分の向き不向きが理解できると、「苦手を克服するのではなく、得意を伸ばしていこう」と思えるようになります。

自分を理解する具体的な方法としては、「自己分析」がおすすめです。
僕が実際に取り組んでみた自己分析の中で、とくによかったものは2つあります。

  • グッドポイント診断
  • 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方

自己分析については、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧になってみてください。

【自己理解】自分を知るとやりたいことが見えてくる|具体的な方法も紹介
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価値観の幅を広げる

あなたに合った価値観を選ぶためにも、価値観の幅を広げていきましょう。

  • 本やYouTubeを見てみる
  • 人と関わる機会を増やしてみる
  • 「物は試し」でとりあえずやってみる―
これまでにない体験ができることであれば、なんでもOKです。

人見知りのメリットを知る

短所と長所は表裏一体。
一見するとデメリットしかないことにも、必ずメリットがあります。

人見知りも例外ではありません。

  • 物事を深く考えられる
  • 慎重に判断できる
  • 気遣いができる
  • 聞き上手
  • 一人の時間を楽しめる
  • 向上心が強い
  • 誠実―
メリットが実感できると、「無くそう」ではなく「生かそう」と思えるようになります。

人見知りの意外なメリットについては、下記の記事で詳しく解説しています。

【メリットだらけ】「人見知りは才能である」長所に目を向けてみよう
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おわりに

人見知りにかぎらず「~が怖い」という感情は、無理やり克服しようとしてどうにかなるものではなく、結果的に克服できるものです。

今回は、価値観から変えていく方法を紹介しましたが、人と関わるときの対処法を知っておくだけでも心が楽になるかもしれません。

【人から好かれる方法】

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ではまた!

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